展示室案内EXHIBITION

鎌田共済会郷土博物館には様々な収蔵品があります。

香川に関する歴史資料を中心に近世から近代の書画、和書、古文書、工芸品、写真、出土品、化石、鉱物など約6万点を所蔵しています。

[主な資料]
久米通賢資料(重要文化財)・平賀源内資料・鬼面象嵌大刀柄頭(香川県指定文化財)・慶長版太平記(坂出市指定文化財)・和本・書画・古文書・写真・出土品・漆器・陶磁器・化石・鉱物・新聞(香川新報他)・鎌田勝太郎資料

第3展示室一生に一度はこんぴら参り

金刀比羅宮は、香川県仲多度郡琴平町の象頭山中腹に鎮座する神社です。江戸時代までは金毘羅(こんぴら)大権現と称し、人々には「こんぴらさん」と呼ばれ親しまれてきました。
金毘羅参詣が全国的に広まったのは、庶民の旅行がブームになった江戸時代です。当時、庶民の旅は禁じられていましたが、寺社への参拝は許されていたため、参詣を口実に旅行を楽しんでいたのです。金毘羅大権現は「一生に一度はこんぴら参り」と言われるほどに庶民が憧れた旅行先でした。今回の展示では、こんぴら絵図を中心に、金毘羅参詣の様子をご紹介いたします。

主な展示物

  • 『金毘羅参詣名所図会』 1~6巻

    『金毘羅参詣名所図会』 1~6巻

    名所図会は絵入りの名所案内記で、江戸時代後期に盛んに発行されました。
    著者である暁鐘成(あかつき かねなり)は大阪の戯作者として著名であり、他に『天保山名所図会』などの名所図会・案内記を著しています。本書を執筆するにあたり、絵師を同道して2ヶ月ほどかけて調査旅行をしたといいます。

  • こんぴら絵図:[大阪ヨリ播磨名所讃州金毘羅迄道中絵図]

    こんぴら絵図:[大阪ヨリ播磨名所讃州金毘羅迄道中絵図]

    大坂道とんぼり芝居町えびす橋北詰 大和屋弥三郎 刊
    こんぴら絵図は、参拝者向けの土産物として販売された一枚刷りの絵図です。
    江戸時代中期になると金毘羅への参詣者がにわかに多くなり、大阪の船宿のなかには金毘羅参詣船を専門に仕立てる金毘羅出船所ができました。そうした参詣船宿が出したのがこちらの海上案内図です。
    右下の欄には「讃州金毘羅出舩所並ニ御宿仕候」「京都伏見早舩 諸方のり 合舩毎日出申候」とあり、大和屋が参詣船宿であることや、毎日船を出していたということがわかります。

  • こんぴら絵図:丸亀ヨリ金毘羅善通寺弥谷寺道案内図

    こんぴら絵図:丸亀ヨリ金毘羅善通寺弥谷寺道案内図

    丸亀富屋町 原田屋 刊
    丸亀から金毘羅までの案内図です。
    左下の枠内に「別ニ御土産物品々御座候」とあり、丸亀の原田屋では絵図以外の土産物も扱っていることが宣伝されています。

  • 吉本弥之助書状(重要文化財)

    吉本弥之助書状(重要文化財)

    1826(文政9)年3月、久米通賢は高松藩の財政再建策のひとつとして、坂出塩田の開発を命じられました。工事が進んで坂出塩田の全容が見えてきた1829(文政12)年3月25日、高松藩士で吟味役の吉本弥之助は、来る29日に高松藩9代藩主松平頼恕(よりひろ)が江尻新開(坂出塩田の一部)を視察するため、馬に乗って向かうことを久米に宛てた書状で伝えました。

  • 乍恐奉願上口上(おそれながらねがいあげたてまつるこうじょう)(重要文化財)

    乍恐奉願上口上(おそれながらねがいあげたてまつるこうじょう)(重要文化財)

    1831(天保2)年7月、丸亀街道(現在の四谷シモン人形館付近)から北上して坂出塩田の新開地に至る道を藩主が通る「御成道(おなりみち)」として整備することになり、十軒あまりの屋敷建物の立ち退きが必要とされたことから、坂出村の住人が計画の変更を願って、塩庄屋に宛てて提出した文書です。坂出塩田に向かう「御成道」についての史料は、この文書以外には確認されておらず、貴重なものといえます。

  • 内間銅鐸

    内間銅鐸

    高さは29.7㎝、裾部の長径15.7㎝・短径9.7㎝、重量は1019g。銅鐸としては小型に属す、扁平鈕式四区袈裟襷文です。

  • 内間銅鐸拓本

    内間銅鐸拓本

    1931(昭和6)年6月24日拓

  • 「綾歌郡陶村銅鐸発見状況ノ大概」

    「綾歌郡陶村銅鐸発見状況ノ大概」

    内間銅鐸を発見した時の状況が詳しく説明されています。1931(昭和6)年に当時の当館職員によって調査・記録されました。

  • 百敵砲(重要文化財)

    百敵砲(重要文化財)

    久米通賢が仏生山町年寄河地時俶(かわじじしゅく)の求めに応じて製作した百目筒です。銘文から、製作時には用法一巻が付属していたことが分かります。台車には左右計3つの引出しがついており、玉薬などが入っていたと考えられますが、現状ではそのうちの一つに通賢考案の「薬信筒(やくしんとう)」が入っています。

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